金子 京子の 「しあわせのつぼみ」
NO.1 感謝の思い
私たちが、今日生きていられるのは、すべて大自然の恩恵によるものです。太陽の光、水、木々の緑、食べ物、住まい、着るもの、薬、そのどれをとっても、大自然からいただいているものばかりです。
また、今日まで自分にかかわってくれたすべての人たちの愛のおかげでも、あります。優しく厳しく導いてくれた人はもとより、裏切られたり、苦しみを与えられたという人でも、その時に学ぶべきことを教えてくれたありがたい人です。
私たちはこのおおいなる大自然や人々の恵みに、感謝の思いを決して忘れることなく、日々暮らしていきましょう。
不平不満が出るときは、必ず、感謝を忘れています。朝、目覚めてから、夜、寝るまで、たくさんのことに感謝できるように、過ごしていきましょう。
そんな日々の積み重ねが、「しあわせ」なのだと思っています。
NO.2 心のコントロール
「心の三毒」という言葉があります。以下のような心を持つと、自分の心が毒に染まり、どんどん苦しくなってしまうのです。
1.「貪 トン」むさぼる心です。もっともっとという限りない欲望。どこまでいっても満足することのない欲望。金銭欲、物欲、地位名誉欲などです。少しの欲で足ることを知りましょう。少しのものでもありがたく生活していきましょう。
2.「瞋 ジン」怒りの心です。現代人はとにかく怒りやすい。でも、怒って双方嫌な思いをして、何もいいことはありません。自分が毒をまきちらすだけです。相手は自分の思い通りになりません。ゆっくり落ち着いて静かに話をしましょう。
3.「痴 チ」愚痴です。愚痴を言うことは愚かなことです。解決を目指す話ならいいけれど、ただの愚痴は聞かされる方は迷惑です。問題は、前向きにひとつずつ解決し、解決できないものならば、受け入れましょう。心はいつも澄んだ状態に整えておきましょう。愚痴は心を毒でいっぱいにしてしまいます。
NO.3 生まれてきた目的
生きる意味がわからないと悩む人がいます。逆に言えば、せっかくこの世に生を受けて、生まれてきたのに、世の中のために何もしない、誰をも幸福にしないのであれば、それこそ生まれてきた意味がないといえます。
私たちは、少なくとも命を与えられた稀有な存在です。そのありがたさに答えるためにも、今日よりも明日と、少しずつでも、より良き人生になるよう努力し、精進していきたいものです。
偉大な功績を残すのは無理でも、まずは、家族、周りの人たち、仕事の仲間、関係する人たちを幸福にして、その先に、無私の心で、世の中のために何らかの貢献をしていきましょう。
いったい何をすればいいのでしょうか。多くの人は、心の奥底にある好きなことが、その人のやるべきことであることに繋がっています。その好きなことを通して、人々を幸福にするのです。
私たちは、人を幸福にするために生まれてきたのですから。
NO.4 与えられたその場所で輝く
もっと裕福な家庭に生まれていたら、こんな風にはならなかったとか、あの有名会社に入っていたら、もっと活躍できていたのになど、自分の今の不満足を、何かのせいにする人がいます。
すべては自分の選択の結果です。過去に自分が選択したから今があるのです。学びのために、両親も選んで生まれてきているのです。
そうであるならば、今その場所で、自分は何を学び、何をしなければならないのでしょうか。
そして、与えられたその場所で、どうすればいいのでしょうか。
今自分ができることを、懸命に精一杯やりましょう。一生懸命に仕事をしている人は、輝いています。
その輝きを周りの人たちに、ふりまきましょう。そんなきらきらする人には、必ず次のステップが用意されます。
NO.5 与えられる側から与える側へ
今日までの人生を振り返ってみましょう。私たちはいったいどれだけのものを与えられてきたのでしょうか。
子供時代から学生時代まで、決して一人では生きることはできません。両親は、毎日食事の世話から、様々な問題事まですべて無償の愛を与えてくれ、学校の先生や友人たちも、自分のために愛を与えてくれました。必ず誰かの助けによって生きてきました。
自然からの恩恵も忘れることはできません。鳥や豚や牛たちの命を頂いています。野菜でも花を咲かせる前に頂いています。なんとありがたいことでしょうか。私たちは感謝の心で、おいしくいただきましょう。他にも水や空気など、与えてもらっています。
こんなにも周りの人々や、大自然からたくさんのものを与えられているのに、私たちはいったいどれだけ与えたのでしょうか。私たちは、今後お返しの人生を歩んで行きましょう。
与えられる側から与える側へ、舵を切りましょう。それが幸福への近道となるでしょう。
NO. 6 仕事はすべて人々のために
生きていくために、仕方なく食べていくために、嫌々ながらも仕事をしているという人もいるでしょう。
同じ一生を生きるのに、世の中のために一生懸命働くのと、自分が生きるためだけに働くのとでは、全く意味が違います。その仕事が誰かの役にたっていたり、誰かを幸せにするものであれば、仕事は本当に意味のあるものになります。
たとえ、切手を封筒に貼ることでも、そこに心を込めることはできます。掃除をするのも、そこで働く人が気持ちよく動けるようにするためです。
世界を股にかける大きな仕事も、小さな会社の小さな仕事も同じです。そこに心をこめて、人々のために働くことができるかです。
仕事を通して、様々なことを学ぶ機会をもらい、世の中の役にたって、さらに報酬を得ることができるのです。
仕事は人々に愛を与える実践の場なのです。
NO.7 目の前の課題はすべて自分の学び
自分の目の前に起こるすべてのことには、意味があります。良いことも悪いことも、今の自分に必要だからこそ現れてきます。
もし、今、とても苦しいことがあり、そこから逃げてしまうと、必ず後でまた、同じような出来事が起きるでしょう。なぜなら、その問題を解決することが、自分をさらに高めたり、次の段階へのステップとなるからです。
解決しない限りは、先へ進むことができません。課題は人それぞれ違います。その人の段階によるからです。みんなそれぞれ進むのです。少しでも素晴らしくなるために、生まれてきているのです。
人生の終わりになるまで、様々な課題をひとつずつ乗り越えていけば、どんなに多くの「思いと行動」を身に着けることができることでしょうか。
せっかくこの世に生まれてきたのですから、思い切りたくさんの試練を乗り越え、すべて自分の学びに変えていきましよう。
NO.8 それぞれの美しい一輪の花を咲かせる
芭蕉の句に「よく見れば ナズナ花咲く 垣根かな」とあります。
ナズナは、春に咲く本当に小さなかわいい花です。ただ、大輪のバラやユリなどと違って、普通は気づくことは少ないのかもしれません。
でも、美しく咲いています。誰にきれいだねと褒められることがなくても、ただ、美しく咲いています。おごらず、たかぶらず、そっと静かに微笑んでいます。
私たちは、人と自分を比較して、羨ましく思ったり、自分を駄目だと思ったりすることがありますが、なぜ、誰かと比べた自分でしか、幸福を感じられないのでしょうか。
幸福の価値は、自分の心の中にあります。自分が生まれた家、育った環境、就職した職場、その時々において、その中で出来る最高のものを、懸命にやり、感謝の気持ちをいつも忘れずに歩んでいきましょう。おのずと道は開けてきます。
自分だけの、美しい一輪の大きな花を咲かせましょう。
NO.9 今までの自分、そしてこれからの自分
もしも自分の命が今日限りだったとして、今日までの自分を振り返り、家族や友人にも恵まれ、出来る限りのことをして、心から満足できる人生だったと言える人は、稀なのではないでしょうか。
あれもやりたかった、これもやりたかった、もっと感謝の気持ちを伝えたかったなど、悔いが残るほうが多いと思います。
今日からの一日は、その日がもう最後の日という気持ちで、悔いのないように生きていきましよう。明日がないのなら、全力投球で頑張れます。悩む時間ももったいないし、とにかく先へ進みましょう。
今まで、いろいろなことで不幸だった人も、今日からは変われるのです。自分が変わろうとさえすれば。幸福の方へ、思い切り舵を切りましょう。思いと行いが幸せなものならば、必ず幸せに繋がります。
私たちは幸福になるために生まれてきたのです。愛の気持ちと、感謝の気持ちを、心にいっぱい溢れさせ、歩んで行きましょう。